ルノワール
『花を摘む少女たち』
原画制作年:1900年 Two Children Seated Among Flowers
モデルはベルト・モリゾの娘ジュリー(左)とその従姉妹といわれている。のびのびとした筆致で描かれた色とりどりの草花や、2人の少女の自然でいきいきとした様子が見ていて心地よい。田園を理想郷として描くルノワールの絵画は、18世紀ロココ美術の「雅宴画」から着想を得ているとされる。この少女達をモチーフにした作品は複数存在し、メトロポリタン美術館の<草原にて>やボストン美術館<野原で花を摘む娘たち>などが有名である。
ネオシルク印刷とは
従来の版画技法であるシルクスクリーンとジークレ・デジタルプリントを混合した新しい版画技法。デジタル化された画像を細密拡大し、経年による亀裂、退色等を補修するとともに、手作業によるシルクスクリーン技法を併用することで、版画作品としての完成度を追求している。また、顔料インクの長所である紫外線の耐光年数をより強度にし、空気による酸化をもメデュウムコーティングを施すことにより解決している。
制作工房:360°GRAPHICS 版元:ATELIER BLANCA
オーギュスト・ルノワール 略歴
1841年、フランスのリモージュに生まれる。13歳の時から陶芸工房で絵付師の見習いとして修行しながら国立美術学校で学び画家として一歩を生み出す。その後、印象派の代表的な画家として「浅敷席」「踊り子」などの傑作を発表、花など静物画のほか、裸婦像、少女像などの人物画を得意とした。独自の配色による 豊かな色彩を駆使して、晩年まで親しみやすい画風による約6000点もの作品を残す。1919年、78歳で死去。