中国王朝が囲い込んだ名窯の秘技が
生み出した紅色まばゆい傑作 !
成功率が極めて低い奇跡の磁器芸術
唐代の酒瓶に起源を持つ細いクビ
■「三千の窯、昼は白煙を覆い、夜は焔を焦がす」と詠まれた磁都に、その名の由来を持つ景徳鎮。鮮やかな色彩、女性の柔肌を思わせる艶やかな磁肌…すべては景徳鎮郊外の高嶺山から産出される高品質の高嶺土が成せる業です。
『郎窯紅梅瓶』は江西省高級陶磁美術師・劉彩萍氏が制作した逸品。梅瓶とは唐代発祥とされる酒瓶が起源。口径が小さいのはそのためで、皇帝は賓客を迎える際、高級酒で満たし、もてなしたと伝えられます。
■本作の価値を格別のものとするのは、清朝宮廷専属窯・郎窯の秘技が施されている点です。その特徴は鮮やかな紅色。
これは酸化銅を混ぜた唯一無二の釉薬を厚く塗り、約1300度の高温で焼成することで実現します。しかし、成功率は極めて低く、「裕福になりたければ、郎窯では働くなかれ」という言葉があるほど。下へ行くほどに色が濃くなるのは釉薬が流れ、厚く溜まるからです。
真正性を証明する証明書つき
■今から約千年前、宗王朝の真宗皇帝自ら、治世の元号にちなみ、地名をその名とした景徳鎮。中でも王族が囲い込んだ中国の磁器芸術が誇る歴史的名窯の伝統技が生み出した作品をお手元に置かれる喜びはひとしおです。独特の色彩と造形美を愛でつつ、末長くご愛蔵ください。真正性を証明する証書つき。