六字名号と御影の一点一画を真筆手描き。
二高祖のお念仏が聞こえてきそうな名幅。
二高祖のお念仏が聞こえてきそうな名幅。
書画一体となった聖人の正しき教え
■浄土真宗の宗祖・親鸞聖人と中興の祖と仰がれる蓮如上人。
そして「南無阿弥陀仏」の六字名号が一つとなった、ありがたき掛軸こそ『二尊連坐像』です。
重なり合うように描かれた二高祖の御影は、正しき法統(教え)が親鸞聖人から蓮如上人を経て、私たちまで続いていることを表しています。
聖人の気魂に満ちた風貌、上人の若々しくも凛としたお姿…。今にもお念仏が聞こえてくるかのような臨場感は、日本屈指の仏画師による真筆手描きでしか味わうことができません。
法橋が自ら手描きした貴重な掛軸
■作者の國井道成氏は、中国天台山国清寺可明法師より仏師号「法橋」を賜った日本を代表する仏画師のひとりです。法橋とは、平安時代後期より天賦の才に恵まれる芸術家のみに与えられた僧位の第三位。氏の仏画は高野山、善光寺、比叡山延暦寺など、各地の名刹に奉納されるほど格式があり、近年では入手困難となっています。
■本作『二尊連坐像』は、仏の道をひたむきに歩まれた親鸞聖人と蓮如上人のお姿を國井氏が自ら筆を執り、一点一画、丹念に手描きされた逸品です。
「南無阿弥陀仏」は蓮如上人による六字名号に倣い、仏心を込めてご揮毫くださいました。艱難辛苦を微塵も感じさせない静謐な佇まいは、見る者の心を安息で満たすと同時に、心を正す糧となるでしょう。
■全国の寺院から作品依頼を受ける國井氏が、ご多忙のなか、一筆一筆したためてくださる真筆作品とあって所蔵価値は格別です。仏間での日々のお勤めや、床の間にも格調高くお飾りいただけます。
法橋 國井道成 略歴
幼少より仏画師である父・幸雪から手ほどきを受ける。24歳より道成を号として作家活動を開始。1986年、長谷寺「両界曼荼羅」制作後、各地で個展を開催。高野山、長野善光寺など全国の古寺・名刹から仏画制作を依頼される。1996年、天台宗比叡山延暦寺の天台大師1400年法要にあたり、「天台大師御影」を制作。同年、中国天台山国清寺可明法師より仏師号・法橋を賜る。2001年、總持寺「瑩山禅師」「聖観音」を制作。2006年、西山浄土宗総本山光明寺「蓮生法師」「逆馬図」を制作。このほか、東雲寺、三十三間堂、知恩院、大窪寺、安楽寺、永平寺など名立たる寺院に作品が納められている。