緑釉のグラデーションが美しい器肌に咲き誇る黄金の牡丹は絶世 !
人間国宝の粋が込められた至高の芸術作品をご所蔵ください。
人間国宝の粋が込められた至高の芸術作品をご所蔵ください。
日本屈指の陶芸家による傑作をお手元に
■気品ただよう緑色が美しい器肌に、優雅な黄金の花を咲かせる富貴花・牡丹。これほどまで壮麗で奥ゆかしく、繊細な描写を「金箔」と「釉薬」だけで表現できるのか?と疑ってしまうほど、圧倒的な美しさで見る者の心を揺さぶります。
■作者は九谷焼の名窯である錦山窯三代の吉田美統氏。伝統の技法を独自の研究で昇華させ「釉裏金彩」の美と技を極限まで追求。高度に洗練された作品を生み出し、国指定無形重要文化財保持者(人間国宝)に認定された日本屈指の陶芸作家です。
■今回は、数え御年86歳を迎えられた吉田氏のご協力を得て、錦山窯開窯110周年を迎えたことを寿ぎ、弊社のためだけに発表された最新作『富貴牡丹 花瓶』と、絢爛たる大傑作『富貴牡丹 飾皿』をご紹介します。
底に向かうほど緑が深まる美麗な色彩。えも言われぬ輝きが見る者を魅了させます(写真右)
華やぎ輝く釉裏金彩の奥義は必見 !
■釉薬と釉薬の間に金箔を挟み込み、輝きを増すように確立された釉裏金彩。その制作は、まず、地色となる「ひわ色(萌黄色)」の釉薬を磁器全体にかけて焼成します。
その上から草花や鳥などの形に象った金箔を下絵に沿って幾度も貼りつけた後、透明釉をかけて再度焼成することで完成されます。気の遠くなるような入念な手作業と、絶妙な温度焼成を重ねることで、ひわ色と金箔が調和した至高の芸術作品が生み出されるのです。
■この度、初のお披露目となる『富貴牡丹 花瓶』をご覧ください。口縁から底に向かって深まりゆく美しい緑の色彩。幻想的な彩りの中に、古より「富貴花」「百花の王」と讃えられる牡丹が華麗に花を咲かせます。吉田氏の真骨頂であるひわ色の磁肌と金箔の牡丹との組み合わせは、まさに美の極み。深い芸術性を感じずにはいられません。
■目にも華やか、嘆息するほど美しい最大径36以上の『富貴牡丹 飾皿』は、まさに大作というべき逸品です。グラデーションが美しい緑地に、品良く納まった黄金の牡丹。金箔の厚みを変えて表現された牡丹は、奥行や立体感があり、風が吹けば今にも揺れ動きそうなほど臨場感にあふれています。
他ではご入手いただけない弊社限定制作
■本作はいずれも60年以上もの長きにわたり作陶を重ねてこられた吉田美統氏渾身の真正作品です。特に『富貴牡丹 花瓶』は個展や美術専門店などではご入手いただけない弊社限定作品ですので、絶対にお見逃しないようお願いします。人間国宝の創意と精神が結実した傑作を、これほどの価格帯でご所蔵いただける機会は滅多にございません。由緒確かな陶磁器作品は高い所蔵価値を誇り、実物資産となります。代々受け継ぐご家宝ほか、大切な方への贈り物や記念品としても最適です。数に限りがございますので、お早めにお申し込みください。
九谷焼と金箔の融合 釉裏金彩とは
金箔で具象や絵画調の文様を試みたい―。
その想いから金箔の截り方を工夫した。
世界に羽ばたく九谷焼と金箔
◆古より金箔の産地であり、現在も日本の金箔の95%以上が生産される石川県金沢市。そして、江戸時代初期、加賀藩前田家の御用窯として発展したのが九谷焼です。緑・黄・紫・紺青・赤の五彩を用いた色絵、金彩を施した金襴手など、絢爛豪華かつ緻密な絵付けを特徴とします。明治時代には「ジャパンクタニ」として広く海外に輸出され、愛好家から高い評価を獲得。万国博覧会にも出品されるなど、その名を世界に知らしめました。
超極薄の金箔を切り取る神業
和紙で金箔をはさみ、
手術用の 鋏で自由自在に
切り取る吉田氏
◆人間国宝・吉田美統氏が生み出す「釉裏金彩」は、金箔と九谷焼という2つの伝統文化が見事に融合した、この地ならではの芸術作品です。しかしながら、最高難度の陶芸技法とされる技術を体得するには、日々の鍛錬や技術研究など膨大な時間を要することは、誰もが想像しうるところでしょう。
◆特に、吉田氏を悩ませたのが、模様や図柄に用いる金箔です。金箔は非常に薄く、静電気が起こりやすいため、金属製の刃物だとくっついてしまうほか、わずかな衝撃や湿気にも弱く、たいへん取り扱いが難しい素材とされます。「どうにかして、うまく曲線に切り取る方法はないか?」と試行錯誤して、最終的にたどり着いたのがドイツ製の外科手術用の鋏でした。さらに、吉田氏は和紙の間に金箔をはさむことで、超極薄の金箔を安定して切り取れる技術を初めて編み出したのです。
人間国宝こだわりの金箔の美
超極薄の金箔を切り取り、
下絵に沿って貼る手作業は
繊細な手技が求められます
◆次に釉裏金彩の肝となる、金箔を貼る工程を詳細に見ていきましょう。釉薬の上に花びらや葉、鳥などの形に象った金箔を一枚一枚貼り付けるわけですが、厚さ1万分の3、1万分の5という2種類の金箔を切り取り、下絵に沿って「ふのり」で貼る作業は至難の業。
この緻密極まる工程を幾度も繰り返すことで、立体感と絵画的な奥行が生まれるのです。まさに、一度の失敗も許されない人間国宝と金箔の真剣勝負が繰り広げられます。
◆箔をすべて貼り終えたら、さらに金箔の上から装飾を施します。金泥を用いて葉脈などの模様を描き足す「金描き」、針で金箔を削り、微細な線を描く「針彫り」。金粉をまぶし葉に陰影をつけるなど、一瞬の隙を見せない技巧の数々で細やかに加飾していきます。
◆仕上げには、金箔の上から透明釉をかけて焼成します。これにより金本来の煌びやかな金色を変色させずに永続できるのです。完成した作品は絢爛豪華でありながら、華美になりすぎず、落ち着いた雰囲気と存在感を醸し出します。鮮やかな色彩が売りの九谷焼の中でも、これほど高貴な輝きに満ちた作品は他に類を見ません。
ぜひお手元でご賞翫いただき、人間国宝が生み出した釉薬と金箔の華やかなハーモニーを心ゆくまでお楽しみください。
人間国宝 吉田美統 陶歴
昭和38年 九谷焼新作展において石川県知事賞受賞。
昭和45年 日本万国博覧会で石川県より抜擢され、百人一首大花瓶を出品する。
昭和49年 日本伝統工芸展に釉裏金彩の作品を初出品にして初入選。
昭和54年 釉裏金彩鉢が外務省買上げ作品に選定される。イタリア・ファエンツァ・コンクール’79に出品。
昭和45年 日本万国博覧会で石川県より抜擢され、百人一首大花瓶を出品する。
昭和49年 日本伝統工芸展に釉裏金彩の作品を初出品にして初入選。
昭和54年 釉裏金彩鉢が外務省買上げ作品に選定される。イタリア・ファエンツァ・コンクール’79に出品。
昭和55年 第三回伝統九谷焼工芸展優秀賞受賞(後に同賞を3度受賞)。その後、朝日陶芸展、一水会陶芸展、中日国際陶芸展などで受賞を重ねる。
平成 4年 日本伝統工芸展で高松宮記念賞受賞。石川県指定無形文化財、九谷焼技術保存会の技術保持者に選ばれる。
平成 5年 釉裏金彩鉢がワシントン・スミソニアン研究機構のサックラー美術館に永久保存作品に選出。
平成 7年 第42回日本伝統工芸展監査委員を務める。
平成13年 紫綬褒章受章。重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定。北國文化賞受賞、石川県文化功労賞受賞
平成14年 小松市文化賞受賞
平成18年 旭日小綬章受章
平成19年 「わざの美」大英博物館に選抜出品。
平成22年 日本橋三越において傘寿記念展を開催する。
平成23年 文化庁による工芸技術記録映画が製作される。
平成24年 イタリア・フィレンツェにて、文化庁主催海外展「日本のわざと美・近代工芸の清華」展を開催。
平成 4年 日本伝統工芸展で高松宮記念賞受賞。石川県指定無形文化財、九谷焼技術保存会の技術保持者に選ばれる。
平成 5年 釉裏金彩鉢がワシントン・スミソニアン研究機構のサックラー美術館に永久保存作品に選出。
平成 7年 第42回日本伝統工芸展監査委員を務める。
平成13年 紫綬褒章受章。重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定。北國文化賞受賞、石川県文化功労賞受賞
平成14年 小松市文化賞受賞
平成18年 旭日小綬章受章
平成19年 「わざの美」大英博物館に選抜出品。
平成22年 日本橋三越において傘寿記念展を開催する。
平成23年 文化庁による工芸技術記録映画が製作される。
平成24年 イタリア・フィレンツェにて、文化庁主催海外展「日本のわざと美・近代工芸の清華」展を開催。
平成29年 数え86歳で東京書芸館より『富貴牡丹花瓶』を発表。
※「吉田美統」の実際の「吉」の字は作字のためテキストで表示できかねるため「吉」で代用しております。ご了承ください。