画伯が生前に心を揺さぶられた京の情景
■長らく現代木版画界を牽引し、2016年惜しまれつつ逝去された井堂雅夫画伯。日本の四季折々の風景を描いた木版画は、いつ眺めても情感にあふれ、見る者の心を激しく揺さぶります。その作品は国内に留まらず海外の有名美術館にも収蔵されるほど。今回は京都を代表する100もの名勝を、江戸時代の浮世絵技法・手彫り手摺り木版画で、5年の歳月を費やして完成させた、比類無き一大コレクションをお届けします。
■長らく現代木版画界を牽引し、2016年惜しまれつつ逝去された井堂雅夫画伯。日本の四季折々の風景を描いた木版画は、いつ眺めても情感にあふれ、見る者の心を激しく揺さぶります。その作品は国内に留まらず海外の有名美術館にも収蔵されるほど。今回は京都を代表する100もの名勝を、江戸時代の浮世絵技法・手彫り手摺り木版画で、5年の歳月を費やして完成させた、比類無き一大コレクションをお届けします。
■賑わいをみせる京都の町並み、厳かな神社仏閣の佇まい、季節ごとに変化する花や樹木の彩り、空の色や陽射しの温もり…。きめ細やかな描写で平成の京都を余すところなく表現した本作。長年京都に居を構え、古都の魅力を知り尽くし、取材を重ねた井堂画伯だからこそ描ける、驚きの構図も魅力的です。一作一作どれ一つとっても、目にする光景は詩情豊かで美しいものばかりで、貴方様を雅趣あふれる京都へと誘います。
■『京都百景』は「日本が誇る伝統芸術の保存継承」の意味合いを持つ作品でもあります。井堂画伯が弟子の若手職人たちと手を組み、木版画という素晴らしい伝統技術を100年、200年と次世代に受け継ぎ、親しんでもらいたいとの思いが込められています。画伯が絵師として描いた線に沿って彫師が彫り起こし、墨で摺り上げて主版とします。色の数だけ版を彫り、幾度も色を重ねて創作。色味を確かめながら、気の遠くなるような手間と時間をかけて完成に至った大作です。
後世に伝統文化を継ぐ一大コレクション
■今回は、全100点が一堂に揃う『百景全集』、第一集〜第十集のうちからお選びいただける10点1組の『十景セット』をご用意。1作ごとに台紙がつき、いずれも専用木製額1点、保管箱、各集に歴史学者・森谷尅久氏の解説書つき。また全集には各集すべてを納められるオリジナル収納桐箱1点を特別におつけいたします。
■日本の伝統技術を未来に託したいとの想いが詰まった世紀の傑作をご愛蔵いただける方は『百景全集』が3名様、『十景セット』が各10名様限り。木版画の百景は歴史的に見ても珍しく、それも現代木版画の大家が描いたものとなれば、その所蔵価値は計り知れません。この機会を絶対にお見逃しのないようお願いします。
現代木版画界の巨匠 井堂雅夫 略歴
昭和20年生まれ。幼少期を岩手県で過ごす。同35年より京都在住。同48年、日本版画協会入選。日動版画グランプリ入選。三軌会新人賞受賞。国内はもとより、アメリカ、中国、スイスなど海外で個展開催。平成5年、NHK大河ドラマ「琉球の風」版画展。同7年、宮沢賢治生誕百年祭・公式ポスター制作。同16年、京都・永観堂禅林寺に「救世阿弥陀如来」、「錦秋永観堂」の肉筆画二点奉納。ロサンゼルス・カウンティ美術館に作品収蔵。NHK「にんげんマップ」、「趣味悠々」に出演。同26年、画業40周年記念展を開催。同28年、惜しまれつつ逝去。享年70。