瑞々しく透明感あふれる世界観
■清らかに咲き誇る二輪の純白の蓮の花と可憐な一つの蕾。 濃淡をつけて表現された蓮の葉を映し、遠景に向かって淡い緑色のグラデーションを織りなす池面には、凛と伸びる茎がかすかに のぞき、ひとひらの花弁(かべん)がこぼれます。
その光景はまさに花々の芳香が漂う極楽浄土の華池。見入っていると透明感あふれる世界へ吸い込まれていく感覚を覚えるほどです。
■『蓮心』は鈴木優莉氏による肉筆画。花鳥図など古典意匠で高い評価を獲得する女流画家が絹本(けんぽん)に一筆一筆、丹念にしたためた二つとして同じものがない名幅です。泥の中にしっかり根を張り、美しくも堂々たる花を咲かせる御仏の智慧(ちえ)や慈悲の象徴・蓮の花。
本作の大輪と蕾からは女性らしい優しい感性が感じられています。生命を謳歌するように咲き誇る二輪はお父さんとお母さん。その向こうでいつの日か花開かんとする蕾は子供を表しています。
そして、手前の葉の上の丸く水晶のように艶やかな露をご覧ください。流れる水滴となり「心」の文字となっているではありませ んか。画から自然と伝わってくるのは、鈴木氏の家族の絆に対する思い。ご尊家の一人ひとりを表す蓮の花がたくましい茎を水面の上へと 伸ばし、満開の花を咲かせていれば、人生は輝かしいものになると訴えているようです。
本作の大輪と蕾からは女性らしい優しい感性が感じられています。生命を謳歌するように咲き誇る二輪はお父さんとお母さん。その向こうでいつの日か花開かんとする蕾は子供を表しています。
そして、手前の葉の上の丸く水晶のように艶やかな露をご覧ください。流れる水滴となり「心」の文字となっているではありませ んか。画から自然と伝わってくるのは、鈴木氏の家族の絆に対する思い。ご尊家の一人ひとりを表す蓮の花がたくましい茎を水面の上へと 伸ばし、満開の花を咲かせていれば、人生は輝かしいものになると訴えているようです。
気品ある画風を引き立てる表装
■仕様は太巻尺五立(ふとまきしゃくごたて)。裂地(きれじ)に平安二丁緞子(へいあんにちょうどんす)、一文字(いちもんじ)に新金(しんきん)を用いた表装は気品ある作風をより引き立てます。作者直筆の箱書き入り桐箱つき。今回は氏のご厚意で本格表 装の直筆作品にも関わらず、お値打ち価格を実現しました。法事の席などはもちろん、一年を通してお飾りいただける傑作をこの好機にお求めください。