名家の蔵から偶然発見された奇跡の原型を復刻。
總持寺、大圓寺ほか、全国の名刹に作品を奉納した
「百年に一人の天才」が遺した幻の作品が今に蘇る
歴史的偉業を成し遂げた大作家の原型
■昭和初期、彫刻芸術の世界に「想像を絶する才能の持ち主が現れた」と熟練職人を仰天させた名工が存在 しました。彼こそが先崎栄伸氏。十代にして頭角(とうかく)を現すと、たちまち地元の寺院や公共施設から作品依頼が殺到。そして、弱冠18歳にして帝展入 選という歴史的大記録を打ち立てます。
その後、文展、日展、正統木彫家協会展など、数々の受賞歴を重ね、その名は全国へ轟くことに。總持寺(説法釈迦(せっぽうしゃか))や大圓寺(聖観音、千手観音)など、日本屈指の名刹に納められる多くの名像は天性の手技と、「先崎仏(せんざきぶつ)」が宿す深い精神性の証明にほかなりません。
国家安寧を願い、社会救済に尽くした日蓮
左手に経巻、右手に笏(しゃく)は
ありがたい教えを説く時のお姿
■『日蓮上人』はこの歴史的作家が法華経(ほっけきょう)の宗祖(しゅうそ)を荘厳に表現した傑作。日蓮は地震や暴風雨など災害が相次いだ鎌倉時代中期、 国家安寧(あんねい)を願い続け、時の権力者・北条時頼(ほうじょうときより)に文書を提出するなど、社会の救済(きゅうさい)に尽くしたことで知られま す。その偉業は後世も称えられ、逝去後、皇室から生前の偉業を称える贈り名「諡号」を二度も追贈(ついぞう)されました。
本作で表現されている左手に経巻(きょうかん)、右手に笏(しゃく)の「説法像」は自らを険しい道に置いた上人典型のお姿。襞(ひだ)で表現された七条袈裟(しちじょうげさ)をまとい、厳格さを崩さない様子は流罪など幾多の苦難を乗り越えた名僧の人生を感じさせます。
箱書き入り桐箱に納めて
お届けします
■名家の蔵から偶然見つかった昭和の名工の原型を復刻した青銅仏。卓越した写実性は権力者の弾圧に屈せず、常に庶民の味方であったありし日の姿を伝えます。作者銘入り。箱書き入り桐箱つき。法事法要にもふさわしい名像をこの機会にご所蔵ください。