流麗な器姿に浮かぶ富士の偉容
■透明感ある白地の肌と薄水色が織り成す清々しい色彩の調和。青白磁の透き通るような美しさと気品は釉 薬と焼成の妙が成せる技です。均整の取れた優美な造型、胴部に浮かぶのは冠雪をいただく清雅な霊峰富士の偉容です。本作『富士山文』は黄綬褒章受章作家・ 奥川俊右衛門氏が作陶した有田の真髄を感じさせる青白磁花瓶です。
■若くして陶芸を志した俊右衛門氏は、有田焼大物成形ろくろ師に薫陶を受け、秘めたる才覚はみるみるうちに開花。その名は国内外に轟き、今や大物ろくろ師の仲間入り。しかし氏は、いまだ研鑽に励み、黙々とろくろに向かい続けています。
■「ろくろは薄く、軽く。さらに彫りを入れて表現したい──」。曲線には柔らかさを、直線には鋭さを追 求。一歩も譲らぬこだわりに、有田焼の技術を相伝する職人としての誇りを感じさせます。薄作りの磁肌は目を凝らせば透けそうなほど。器姿(きし)の造型は 手ろくろとは思えぬほど流麗で、対する富士の稜線は鋭く直線的。端正な作りの中に匠の技が尽くされた逸品です。本作をこの価格でご提供できるのも今だけ。 氏の作品はこれからさらに入手困難となることでしょう。頒布はわずか10点のみ。ぜひこの機会にご入手ください。
天空の青に浮かぶ富士山の神秘的な造形