愛らしい男女の童が、太鼓をたたきます。勢いづいた五穀は、秋には豊年満作。童の表情も絶妙。
結婚式でおなじみの高砂。松ぼっくりの右に、尉(じょう)と姥(うば)。左にはお社。夫婦円満と長寿を祈願。
福徳が満ちて、福袋そのものになてしまった大黒様。ユーモラスな表情と大胆な造形表現。
小判の上にどっかりと座り、両手を挙げたまねき猫。福徳、財産をどんどん招くという仕草です。
末広がりの扇子に乗った仲睦まじい夫婦ねずみ。いまにも動きだしそうな、ねずみの造形。
布袋様が万寿亀の上に乗り、ありがたい経典を抱えています。くるりと振り向く亀がとてもユーモラス。
福禄寿の大きな頭には、大変な知恵が詰まっています。後ろからよじ登る子供は、子宝の象徴。
珍しい鳥の美声を競うのは、裕福な長寿の楽しみ。顔の表情。カゴの彫り、衣装の文様まで精細な仕上げ。
はちきれそうな大きな桃に乗った男女二人の童。二人が抱えた小さな桃も、長寿と健康の象徴です。
財運・福運にちなんだ傑作根付
髭の1本1本まで
細密
■本作品『江戸縁起根付 十点揃』は、細密彫刻に精通する 李祖彬氏が、皆様の財運・福徳・健康運を心から願って、 一点一点、丹念に手彫りした珠玉の逸品。 江戸期よりおなじみの吉祥の意匠に、さらに斬新な発想が加わって、変化に富んだ福々しい十点。 あふれる機知と絶妙の彫りが、根付の奥深い魅力を、心ゆくまで堪能させてくれます。
厳選したマンモス牙に完全手彫り
ふれるほどに愛着が
李祖彬氏
象牙をはじめ、骨材、貴石などの彫刻を手掛ける。 ゾウゲヤシの硬い果実に細工する「象牙果彫」などの新分野にも挑戦し、細密工芸の発展に尽力。 越した技巧は世界中で賞賛され、実作のみならず技法の研究者としても著名。 日本の「根付」にも注目し、マンモス象牙を素材に、高い芸術性を示した本作品を完成しました。本作品は、貴重なマンモス牙を用いてます。