中国木彫界を牽引する葉小鵬氏が、
神木・檜を用いて彫り上げた比類なき観音像。
高さ50cmもの荘厳な御姿に、御仏の大慈悲が宿る木彫像の傑作。
大慈悲で災厄を吉祥に変える白衣観音
慈愛に満ちた気高いご尊顔
■壮麗にして大いなる慈愛に満ちた、木彫仏像彫刻の傑作『白衣観音』をご紹介します。
ご覧ください。柔和ながら凜としたお顔立ち、叡智(えいち)を漂わせる切れ長のまなざし、拝するほどに心癒される、高貴な御尊顔にどなたも心奪われることでしょう。楊柳(ようりゅう)と水瓶(すいびょう)を御手に静かに佇む御姿は、思わず手を合わせてしまうほどの崇高さです。
穢れを浄めるとされる水瓶
■観音様は、衆生の悩みや迷いに応えるために、三十三身のお姿に変化され、あらゆる方法で人々を救済されます。仏教発祥のインドでは紀元前後から、日本においては飛鳥時代より篤い信仰を集めてきました。
■「白衣観音」と は、観音菩薩の三十三変化のひとつ。「観音様の母」とも称されるように、我が子を見守る母親のような大慈悲をたたえていることから、息災延命や安産、育児などのご本尊として崇められています。白蓮華(しろれんげ)に住まわれ、穢(けが)れを浄(きよ)めるとされる白衣を纏(まと)われた、優美な御姿が特徴です。
卓越した彫技が光る細密優美なご尊像
繊細な曲線の襞を重ねた御衣の見事な
表現
■御身が透けるほど、薄く軽やかな白衣を風になびかせ、蓮華の上で衆生の声に耳を澄まされる観音様。胸もとに掲げられたしなやかな右手には、悪病を浄め祓(はら)う楊柳、左手には、すべての穢れを洗い浄めるといわれる水瓶を携えておられます。頭上の精緻な化仏(けぶつ)や、清流のような曲線の襞(ひだ)を重ねた御衣(みころも)、胸もとを飾る豪華な瓔珞(ようらく)、しなやかな指先の繊細な表現に至るまで、実に優美にして細密巧緻。間近でどこから眺めても、隅々まで研ぎ澄まされた彫技がご堪能いただけます。
堂々たる光背(こうはい)は、極楽浄土の花・蓮華を中心に、繁栄長寿を意味する唐草を透かし彫りで隙間なく表現した、縁起のよい意匠です。
工芸美術師・葉氏入魂の傑作
■この格調高い観音像を彫り上げたのは、中国木彫工芸界の旗手・葉小鵬氏。葉氏は、仏教彫刻の名家「葉家」の六代目。偉大なる先達に勝るとも劣らない優れた作風で、若くして中国工芸美術師と浙江省工芸美術大師の称号を獲得した名匠です。素材は、古より陽運を起こすとされ、法隆寺の建材でよく知られる檜(ひのき)。檜は、宮殿建築における最高級材として、「日本書紀」にも記述が残されているご神木です。
■卓越した才能に研鑽(けんさん)を重ねた技巧を凝らし、葉氏が一点一点細密に彫り上げた本作品は、観音様へのひとかたならぬ想いが託された、作者入魂の傑作です。この機にぜひお祀りいただき、ご一族のますますのご多幸と繁栄、息災をご祈願ください。
蓮華を中心に反映長寿の唐草を透かし彫りした光背
ガラスケースがいっそうの高級感を醸します
浙江省工芸美術大師 葉小鵬 略歴
1973年生まれ。百年以上の歴史を持つ中国木彫芸術界の名門「葉家」六代目。父や祖父の影響を受け、幼い頃より英才教育を受ける。中国美術学院を卒業後、葉家の後継者として才能を発揮。伝統技を駆使し、数々の作品を創作。日本の伝統工芸士にあたる浙江省工芸美術大師に認定され、近年、仏教彫刻家としてさらに評価が高まっている。
■お届けは受注から約3~4ヵ月。