68年に渡る陶技を尽くして完成!
■日本中を熱狂の渦に巻き込んだ二〇一九年ラグビーワールドカップ。史上初となる決勝トーナメントに辿り着き、ワンチームで戦い抜いた熱戦を釘付けになって応援された方も多いことでしょう。この歴史に残る大会のメダルデザインに採用された図柄が人間国宝・吉田美統氏の桜でした。
■吉田氏は日本にわずか9名しかいない陶芸の人間国宝のひとり。金箔を釉薬と釉薬の間に挟み込むという「釉裏金彩」の奥義を極め、九谷焼の新境地を切り拓いた日本屈指の陶芸家です。本作『桜花紅葉図』は吉田氏が八十八歳米寿記念として特別に制作。大会のメダルに通じる春爛漫の桜と秋香る紅葉を金箔であしらいました。萌黄色から淡い緑色へと深まる美しい釉薬とまばゆい金箔との組み合わせは、まさに日本の象徴の共演といえ、高い芸術性を感じずにはいられません。
■壮麗典雅な美しさを可能にしているのが、最高難度の陶芸技法とされる釉裏金彩です。厚さ1万分の3、1万分の5という極薄の金箔を切り分け、花びらや葉などの模様を緻密に象ります。たいへん取扱いが難しい金箔を切り取り、地肌に貼るという繊細な作業を繰り返し、絵画的な奥行感を表出。仕上げには、金箔の上から透明釉をかけて焼成することで、金ならではの煌びやかな黄金色を際立たせました。陶歴68年にも及ぶ人間国宝の陶芸技術の粋がここにあります。
他ではご入手いただけない限定作品
■本作は個展や有名百貨店でもご入手いただけない東京書芸館限定作品。88歳になられた人間国宝の記念碑的傑作であり、格別な所蔵価値を誇ることは誰の目にも明らかです。両面にはそれぞれ桜と紅葉が表されており、季節にあわせて入れ替えることで、一年中お飾りいただけます。もちろんお子様・お孫様へ受け継ぐご家宝や新築祝い、大切な方への贈り物にも最適。人間国宝が手掛けた作品は将来的な価値が見込まれます。この稀なる機会に貴重な記念作品をお求めください。限定10。