個人蔵であるため美術館などではご覧いただけません!
お子様の健やかな成長を願い、美しい夫婦びなの名画を忠実に復刻。
温もりあふれる画風と
細密な描写が幸福に満ちた春の到来を告げます。
不世出の偉才の瑞々しい表現力
■子供の健やかな成長を願い、華やかな春の到来を祝うひな人形。この度ご案内するのは、女性初の文化勲章受章作家・上村松園が瑞々しいまでの生命を吹き込んだ『春ひいなの図』です。立ちびなとは男びなと女びなを象った紙製の人形。平安時代には災厄除去の守り神として貴族の間で作られていた伝統があり、江戸時代には庶民にも浸透していました。
■本作は不世出の偉才の真骨頂。松園といえば、庶民の暮らしや文化に温かい眼差しを送り、気品ある画風で名声を博しました。紅白の羽織に包まれた立ち姿の雅さたるや。そして、驚くべきは白地に描かれた松と藤の描写です。松葉の緑と藤の花の紫は見事な対比を生み出し、無骨な松の幹は実に写実的。画の中にもうひとつの細密画が描かれているような錯覚を覚えます。見入っていると福々しい気持ちに包み込まれることでしょう。
贅沢な金色が画の雰囲気を盛り立てます
■羽織の赤地に輝くのは華やかな金色。男びなの袴や女びなの細帯にも贅沢に用いられており、桃の節供を祝うにふさわしい演出です。子供時代に苦労を重ねた松園のひな人形への憧れと同時に、画を通じて多くの人に感動を届けたいという画家としての思いを感じ取っていただけると存じます。
男びなの袴には梅の花に
和歌の枕詞が描かれています
琳派の大家が好んで描いた構図に則り、薄紅の花で病魔退散や無病息災を願う桃の木を上部に描き、余白の美を生かした円熟期の傑作。原画は個人蔵であるため、美術館などで目にする機会はございません。この度は床の間を高雅に彩る「軸装」と和室・洋室を問わずお飾りいただける「額装」をご用意。写生の天才と謳われた心温まる描写は松園作品の中でも随一です。ぜひ心華やぐ季節に節供の飾りとして喜ばれる吉祥尽くしの作品を稀なる好機にお求めください。今回頒布は各限定10。
お部屋に春の風を吹き込む色鮮やかな吉祥画!
稀代の女性画家の繊細な筆致が空間を上品に演出します。
中廻し【軸装・額装共通】
華やかなひな祭りの画に似合う薄青、薄赤、金糸の縞地に舞う桜。
曙地桜紋金襴の表装が作品を盛り立てます!
掛軸は、画題と作家名が箱書きされた桐箱に入れてお届けいたします
版元が厳密な制作を保証した落款印と限定番号(限定300部)が入れられた奥付
文化勲章受章作家 上村松園(うえむら しょうえん) 略歴
明治8年、京都生まれ。明治20年、京都府画学校入学後、四条派の鈴木松年に師事。明治23年、第3回内国勧業博覧会で一等褒状受賞。明治33年、日本絵画協会・日本美術院連合展で銀牌の名誉に浴す。昭和6年、ドイツ政府の希望でベルリン日本美術展出品作を国立美術館に寄贈、赤十字賞を受賞。昭和16年、帝国芸術院会員となり、以降、18年、昭和19年、帝室技芸員を務める。昭和23年、女性として初の文化勲章受章。昭和24年、逝去、従四位に叙される。