月明かりの下、桜舞う幽玄華麗な世界に恍惚となる木版画。
関係者にしか行き渡らない非売品(A・P版)を確保しました。
名もなき桜が魅せる日本美の真髄
■静寂な暗闇の中、月光が降り注ぎ、浮かび上がる大桜。薄紅の花びらが風に舞い、花吹雪となって闇夜を美しく彩ります。『月下の桜』は福岡県岡垣町にある名もなき一本桜に魅せられた宮本秋風画伯が手掛けた木版画です。
■宮本画伯といえば、日本を代表する木版画の第一人者。ボストン美術館、ロックフェラー記念美術館などから買い上げを賜るほどの偉才で、この道一筋55年以上を数えます。本作ではこの地の空気や匂い、風情などを五感で読み取りつつ、短歌を詠んでからデッサン。冬の間に桜の枝振りを確認するなど、何度も通い詰めて創作に挑みました。
「春の風 夜のしじまに 桜花舞い 去り行く春を 惜しむらくなむ」 秋風
自画・自彫・自摺が生んだ夜桜の絶景
■もちろん画伯の真骨頂である《自画・自彫・自摺》を実践。通常、木版画は彫師・摺師による分担作業となる場合が多いですが、画伯は独りで原画を描き、自ら版木を彫り、摺りを重ねて制作するのです。満月と花びらには雲母摺りを施すことで、舞い散る桜がキラキラと輝く幽玄華麗な世界を演出。夜桜が魅せる絶景はあまりに神々しく、見る者すべてに感動を抱かせることでしょう。
雲母(うんも)を膠(にかわ)の上に撒き、画面をキラキラ輝かせる技。風景にあわせて粒子の大きさを使い分けます。
■画業55周年記念作品として100部限定で制作された本作は、大好評を博し、すでに完売。今回は交渉に交渉を重ね、画伯秘蔵のA.P版を20点限りで確保しました。ごくわずかな関係者にしか行き渡らない稀少な非売品とあって、格別な所蔵価値をご実感いただけるでしょう。壮麗な桜の生命力、満開の桜が生む日本美の真髄を心ゆくまでご堪能ください。
お部屋で眺める月夜の桜吹雪。幻想的な世界を盛り立てるシャンパンゴールドの木製額入り。
※別売りの『額置きスタンド』を使用しています。こちらからあわせてお求めください
貴重なA.P版
A.P版とはアーティスト・プルーフの略。エディション以外に作家の権利として保存する版画(非売品)を指します
宮本画伯が直筆サイン作品名・落款、A.P版であることをお入れします
木版画の第一人者 宮本秋風 略歴
昭和25年、福岡県生まれ。昭和44年、油絵画家・飯岡修氏に油彩を師事。昭和50年頃、油彩から木版画に関心を移し、独自の技法を研鑽。昭和57年、作品がボストン美術館、ロックフェラー記念美術館などに買い上げられ、世界的に注目される。以降、有名百貨店や画廊のほか、シアトル、ロンドン、パリなど海外でも個展を開催。平成30年、宗像・沖ノ島と関連遺産群を題材にした記念切手を発売。京都画廊選抜展賞、芸術クラブ賞など受賞歴多数。