財政基盤が揺らいだ1700年代以降に鋳造された歴史的3枚
■1700 年代に入ると徳川幕府の財政は窮状(きゅうじょう)に陥(おちい)ります。そのた め、財政再建のため貨幣改鋳(かへいかいちゅう)を余儀なくされました。元文年間(げんぶんねんかん)は八代将軍・徳川吉宗(とくがわよしむね)による貨 幣改革の失敗によって米価が下落、幕府財政だけでなく、武家や農民の生活までもが困窮を極めます。そこで「大岡越前」でおなじみの大岡忠相(おおおかただ すけ)は貨幣の量目(りょうもく)を減らし、品位も落とすことで財政再建に成功。この時期に造られたのが「元文小判金」です。どん底にあった経済を救い、 82年間も流通したことで有名な一枚です。
■文政年間は町人文化が開花。しかし、十一代将軍・徳川家斉(とくがわいえなり)は華美な生 活にふけり、財政難を引き起こします。そのため、老中(ろう じゅう)・水野忠成(みずのただなり)は貨幣制度の改革に着手。こうして生まれたのが『文政小判金』です。この一枚は大判金のように特製の献上用も鋳造 (ちゅうぞう)されました。
■天保年間に入ると大飢饉による未曾有(みぞう)の不景気が財政を圧迫します。そこで、老中・水野忠邦(みず のただくに)は品位を保ちながら、量目を下げ ることで出目【貨幣改鋳益】(かへいかいちゅうえき)を得ようと考えます。そこで、鋳造されたのが『天保小判金』です。この一枚は初めてローラーで造られ た歴史的作品。肌目と黄金の色彩が美麗であるのが特徴で、市井(しせい)でもたいへん好評でした。
■この度は日頃のご愛顧に感謝申し上げ、当社販売価格で一点一点お求めになるより、4万円もお得な特別価格を実現。ぜひこの好機にご所蔵ください。