春を謳歌するように荘厳に咲き誇る南阿蘇の名桜。
桜花図の巨匠が本金箔を敷き詰めて描いた傑作。
障壁画のような豪華さ極まる桜花図
■豪華に輝く本金箔の上に、威風堂々と描かれた壮麗な桜。無数の花びらが巨大な幹を包み込み、眺めているだけで感動せずにはいられません。この度ご紹介する『南阿蘇観音桜』は、日本芸術界に「当代随一の桜の画家」としてその名を刻む、中島千波画伯が手掛けた傑作。長年に渡り全国の桜を訪ね歩いた画伯が、心打たれた熊本の名桜を描き尽くした古希記念版画作品です。
■たくましく大地に根を下ろし、苔むした巨樹の迫力。空に枝を伸ばす堂々たる存在感は見事というほかありません。対照的に満開に咲き誇る桜は、一枚一枚、淡い桃色で描き込まれ、風が吹けば舞いそうなほどの臨場感を演出しました。
■描かれているのは、熊本県の南阿蘇を見降ろす草原の斜面に根付く樹齢およそ100年のヤマザクラ。古くから有数の放牧地として知られるこの付近には、観音様が祀られていることから「観音桜」という名が付けられました。2016年の震災を乗り越え、春になると私たちを見守るように、見事なまでの花を咲かせてくれます。
■桜を雅やかに彩る本金箔押しは、琳派の障壁画のような日本画の伝統技法を踏襲しています。さらに、41版41色ものシルクスクリーンを用いることにより、繊細な筆致や色彩まで見事に再現。原画と見紛うほどの完成度を実現しました。お飾りいただけば、お部屋を華やぎで満たし、陽春の風を運んでくれることでしょう。今回、皆様にお届けできるのは限定170部制作のうち、わずか10点限り。作者直筆のサイン入りで所蔵価値も抜群です。桜がもたらす圧巻の美を心ゆくまでお楽しみください。
荘厳な桜の美しさを引き立てる金色木製額入り
額裏に奥付つき
画面に直筆サイン、落款、エディションナンバー入り
桜図の第一人者 中島千波(なかじま ちなみ) 略歴
昭和20年、長野県生まれ。昭和44年、東京藝術大学日本画科卒業。同年、第五十四回院展初入選。昭和52年、第六十二回院展で奨励賞受賞。昭和54年、第五回山種美術館賞展優秀賞受賞。平成4年、小布施に「中島千波館」オープン。平成12年、東京芸術大学美術学部教授に就任。平成16年、深川不動尊天井画「大日如来蓮池図」を完成。平成25年、同大学美術学部教授退任、同大学名誉教授就任。平成26年、高野山金剛峰寺奥殿桜の間障壁画襖12枚完成。平成27年、本作『南阿蘇観音桜』を制作。世界的な評価を獲得する偉才である。