新時代の幕開けを告げた明治金貨――。
それまでの常識がすべて覆された激動の時代に、
私たちの祖父母は確かに生きていました。
紡がれた歴史の象徴を、貴方様の手で次代へお繋ぎください。
着物は洋服へ。髷は散切りへ。両は円(圓)へ
すべてが変わった“明治”という時代
明治維新によって花開いた近代文化。こと「文化」という側面を切り取ってみれば、短期間でこれだけの変化を迎えた時代は後にも先にもありません。身分制度の廃止、地租改正、産業の自動化や、経済競争の自由化。人々は士農工商の区別なく、伝統の喪失や経済的な不安と戦うことを余儀なくされました。西洋文化の流入により、装いや食文化といった身近なものさえも変わっていく中、人々は新たな時代へ挑むことも諦めませんでした。
多くの企業が生まれ、産業革命が推進され、子どもたちは学校で学ぶようになります。そんな時代の中で生まれたこの明治金貨は、その緻密な彫金技術で世界を震撼させました。まさに、激動の中で戦おうとした先人たちの意思そのもの。当時の想いを次代へ繋ぐ家宝としてふさわしいものです。
※旧明治金貨:裏面共通
世界を震撼させた日本の彫金技術
旧明治金貨のデザインを担当したのは、明治天皇の御太刀の装飾を彫金した、加納夏雄という彫金師です。彼の描いたあまりにも緻密な図柄は、来日していたイギリス人技師を驚愕させ、当時の欧米では再現さえできないものでした。
後に、明治政府は「明治新金貨」を発行。これは日清戦争の賠償金を元手に造られたものであり、日本が列強の仲間入りしたことを示すものです。四半世紀にも渡り、日本を支え続けた「旧明治金貨」と、日本の新たなるスタートを象徴する「明治新金貨」。このふたつの輝きを、そのお手元でご覧ください。