芸術礼讃 第21号

謹啓

　平素は東京書芸館をご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。残暑も徐々に和らぎ、秋の気配も徐々に近づいてまいりました。芸術の秋に合わせまして、御好評いただいている『芸術礼讃』の最新号をお届けします。20号という大台を越え、惜しくも品切れとなってしまった名品の再掲載や、新たな逸品のご案内など、貴方様のお眼鏡にかなうような芸術品の数々をご案内してまいります。

　まずご注目いただきたいのは、有田焼の巨匠である樋渡陶六氏が手掛けた、白磁陶彫の一点物『玉龍』。その凄絶と表現しても過言ではない陶彫の冴え。鱗や波しぶきの一つ一つまでも細密に描き出した究極の逸品です。同じく陶芸から、九谷焼の新鋭・藤木美里氏と梅村めぐみ氏がそれぞれ手掛けた『金彩結び花詰猫』と『紫式部和歌眠り猫』。九谷焼ならではの華やかな彩色が施されたこちらの２作品は、今後が楽しみな両名の自由な発想が詰まった名作。まさに必見です。

　すでにご好評いただいている商品といたしましては、渋沢栄一も愛した『佐渡の赤石』が再び登場。カリブ海の沈没船から引き上げた『８レアル銀貨』も再度確保に成功いたしました。これらの品々はいずれも限定数の少ない稀少なものとなっております。ぜひご確認ください。また、大人気の作家であります、石見神楽面の名匠・小林泰三氏が新たに手掛けた『龍神』もご覧いただきたい逸品です。

　大人気のガラス工芸品も引き続きご用意いたしました。『ハッピーラビット』フリーカップ四季揃えは、ボヘミアガラスの職人が愛らしいウサギを彫り込んだ名品です。日本が誇る伝統工芸品からは、薩摩の名工房が創立30周年を記念して制作した『プレミアムボトル酒器揃え』と、二〇二四年限定作品の冷茶碗『心華』。繊細なガラス細工の名匠の卓越した技術に注目です。

　今号も「真の芸術品」と呼ぶにふさわしい名品・逸品の数々を取り揃えております。貴方様にふさわしい最高級の芸術を見つけだしていただきたく存じます。

　謹白

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